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2019年 06月 05日
究極の表現者 インスブルック・オリンピック(1976)で金メダルに輝いた奇跡の6分間の「ドン・キホーテ」。女子のペギー・フレミングがグルノーブル・オリンピック(1968)で女子のフィギュアスケートのそれ以降の世界を塗り替えたように、ジョン・カリーの演技は革命的で、先駆的で、何よりも美しかったのを残されているフィルムで改めて観て感動しました。 もし、彼が子どものとき習いたいと願ったバレエにそのままアクセスしたとしたらやはり超一流のダンサーになった可能性はあります。しかし、氷の上の彼は美しく、表現者として絶対で、究極です。フィギュアでしか表現できないことに加えて音楽とともに、差し伸べた手ですうっと滑るだけで彼だけにしか表現できない世界が創り出されます。スポーツ、採点競技、芸術の境界、線引きすらできないくらい。プロに転向後、超一流のバレエの振付家たちと仕事をする機会の幾つかも、映画の中で紹介されていました。 初めて「シェヘラザート」「牧神」の彼を記録されたフィルムで観て四半世紀たちますが、唯一にして無二は変わりません。不世出のスケーターです。
by windtalker2008
| 2019-06-05 23:52
| 音楽・映画・舞台・アート
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